1985年型 ランチア・デルタ S4 ストラダーレ クーペ
WRCのグループBで優勝するという、ただ一つの目的のために製造されたランチア・デルタS4ストラダーレ。レース用にホモロゲーションするため、ランチアは200台の公道走行可能なモデルを製造し、1985年の大会では第3位、翌年の大会では優勝に輝いたが、その後の技術検査でそのレース結果は無効となり、ランチアの栄光はなかったことになってしまった。この1985年型デルタS4は、ミッドシップ1.8リッター4気筒エンジンに、ターボチャージャーとスーパーチャージャーのツインチャージャーを搭載。ショートホイールベース、軽めの重量で仕上げたこの四駆はスピードと反射神経に優れ、曲がりくねったキャニオンでの走行も完璧だ。リストアされていないコンディションのこのデルタS4は、屈強のグループB出場車の中でも最後の一台である。