ルディ・クラインの廃車コレクション
他人のガラクタにプレミアムを払うのは普通はしないが、これは普通のガラクタではない。ルディ・クラインは1950年代後半に米国に移住し、主にヨーロッパのスポーツカーを扱うガラクタ商売を始めた。クラインは信じられないほどの自動車コレクションを集め始め、それらを屋外やロサンゼルス南部の不動産に散らばる波形鋼板の建物に保管した。埃っぽくて放置されたそのコレクションは驚異的だ。フェラーリ、ジャガー、複数のランボルギーニ・ミウラ、12台以上のポルシェ356、そして2台の素晴らしいメルセデス。そのうちの1台は29台のアルミボディの300SLガルウィングで、そして最高傑作はグランプリレースの伝説でシルバーアローのドライバーであるルドルフ・カラツィオラのために作られた1台だけの1935年製メルセデス・ベンツ500Kだ。カラチョーラの所有後、イタリアの独裁者ベニート・ムッソリーニが、クーデター未遂後にムッソリーニが射殺した義理の息子のためにこの車を購入した。車はエチオピアに隠され、第二次世界大戦後にカリフォルニアに輸送され、クライン氏が70年代半ばに購入した。コレクション全体が10月26日にロサンゼルスでRMサザビーズを通じてオークションにかけられる。