1956年型 ポルシェ 356A カレラ GS

ポルシェファンの多くが、クラシックな356が改良されると聞いたら、しかも特にそれが南カリフォルニアのホットロッドレジェンドだったら、そのアイデアを冷やかすだろう。ペイントのスペシャリストとしてキャリアをスタートさせたディーン・ジェフリーズは、50年代後半にメタルフレークと真珠光沢顔料使いのパイオニアとなった。ジェフリーズはこの1956年型356AカレラGSを元々のオーナーから譲り受け、彼好みのカスタムに仕上げた。長めのノーズにフレンチヘッドライト、ジェフリーズお手製のテールライトで装ったこのクルマは60年代前半に売りに出された。純粋主義者の意に反するが、この356には初期の南カリフォルニアのホットロッドシーンでドイツ車として出場したユニークな歴史があり、ポルシェが誇るビンテージの中でも極めて貴重な系統である。